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木戸井さん制作の6つの任務のプレイ後記

これからしばらくは、昨年公開された未プレイの任務をドンドンやっていきます。
今回は木戸井さんが制作された6つの任務。
『Kitoi Single Box』『ボツ リメイク』の内容です。
ネタバレ注意。

まずは『ボツ リメイク』の方から。
木戸井さんから『天誅ロワイヤル07』に3つの案を寄せていただいて、いろいろあってボツになってしまったのですが、それらのリメイクということです。

■冰焔天獄

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追戦任務。ですが龍丸を追う必要はなく、最初から到達地点で待っています。

タイトルの読みは「ひょうえんてんごく」で正解?
「冰」は「こおり」、「焔」は「ほのお」とも読み、「天獄」はおそらく「天国」と「地獄」から発想されたものと推測します。
相対するものどうしの融合(?)という感じでしょうか。

スタート地点にはいきなり配置物の死体が敷き詰められていて不気味です。
ステージの途中には非抵抗者がかってに奈落へ身投げするのが見えるポイントもあり、
洞窟という雰囲気もあいまって「死後の世界」「冥界」といったイメージを喚起されます。
タイトルの「天獄」にはそういう意味もあるのでしょう。

そう考えると、身投げしているのは自殺して生涯を終えた人たちで、死の瞬間の苦しみを味わわされ続けているんじゃないか?
徘徊している敵は『冰焔天獄』の番人か、それとも生前も殺すことしか頭になかったやつらが死してなお獲物を探し続けているのか?
なんて、いろいろ想像してしまいます。

そうすると、洞窟の奥に待ち構える龍丸は、いったいなんなのでしょうか?
龍丸は公式でも『参』『忍大全』で冥府から呼びもどされ、また死ぬという、雑な扱いを受けています
つまり、死後の世界にいて正解なキャラクターです。
そんな彼が、背を向けて待っている。
近づけば戦いになるが、本気で侵入者を迎え撃ちたいわけではないのかもしれません。
むしろ、対話の意志があるようにさえ見えます。

そう思ってしまったのもあって、個人的にこの任務の遂行者は力丸です。
でも、力丸はたぶん死んでいません。
弟弟子が生きながらにして死後の世界に侵入しているのを知った龍丸は、何事かを伝えるために、背を向けて待っている。
そんなイメージです。

一言も語らないけど、ストーリー性がある(想像できる)。
そういうのも大好きです。
さすがに「冰焔」の意味までは解釈できませんでしたがw

難点を言わせてもらうと、龍丸が強すぎです。
ただでさえ技の出が速い龍丸が、「追戦」のおかげでさらに隙がなくなり、
そのうえ体力攻撃力ともに2倍となると、こんなに恐ろしい相手はいません。
こちらからの攻撃はほぼ通じず、一連のコンボをもらっただけで瀕死にされる戦闘は
あまり楽しいとは思えません。

リメイク前は道中に一切の敵がいない決闘任務でしたので、
それでもまだ許せるところはあったのですが……。

この龍丸は100%の能力でも十分アツい戦いになったと思います。


■凍える禊
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広い村での全滅任務。
屋根の上を歩いている弓浪人が何人かいます。これが緊張感を生むいいスパイス。

敵の配置はいいバランスだと思います。

ただ、この任務も敵が強すぎ。
近視眼鏡的には、体力攻撃力200%の敵はもっとポイントを絞って使ってほしいです。

それから、柱の数が多いので処理落ちが激しいです。
村・峠・竹林の柱は通行ルート制限に必要な数だけ配置し、柱に囲まれた部分は中抜きしておくようにしましょう。
あと、『全滅』という任務目的の性質上、MAP右下の大きな壁はいらない気がします。

リメイク元からは大きく路線変更された任務になっていますね。
リメイク前の幅広の一本道を使った全滅任務もおもしろそうだと思ったのですが。


■毒、化け、大脱走
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不殺・隠密の任務でどうやって密集した敵を突破するか……というアイデア任務。
攻略法は任務前に語られるとおり

隠された痺れ団子を発見

団子を使って変化の術を持った敵を暗殺

奪った変化を使って敵陣を突破

という流れです。

ただ、どうして変化の術を持った敵のヒントを演出から消してしまわれたのでしょうか?
ヒント無しにプレイするのは辛い任務だと思います。

もっと言えば、ヒントもリメイク前にあったような抽象的なものではなく
「マップのどこどこにいるコイツ!」というくらいわかりやすいものであっていいと思います。
少なくとも私ならそうします。


ここからは『Kitoi Single Box』の内容。

■彷徨の影
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木戸井さんのおそらくデビュー作となる任務です。
今回プレイした6任務のなかでは唯一演出つきの作品となっています。
目的は諜報(旗)ですが、演出を見るかぎり毒玉はストーリーには関係なく、
重蔵を倒したうえで目的地に到達させるための単なるギミックと考えられます。

ストーリーは、「凛が死んだはずの重蔵がうろついているのを見つけて再び始末する」
という忍大全凛編に似たものになっており、セリフにも引用が見られます。
重蔵が復活した意味が最後まで謎のままであり、続きがあるのかと思ってしまいましたが、木戸井さんによると単発任務のようです。
演出では主人公が凛と想定されているようですが、実際にはどのキャラでもプレイできます。

地蔵を使ってプレイヤーにぶらさがり移動を強制するという画期的なアイデアが使用されていますが、その距離が長すぎるせいでダレ場になってしまっています。
死んだときにやり直すのが苦痛……。

重蔵の近く、足場が狭かったり偽床があったりでまともなボス戦にならないのは木戸井さんの狙い通りなのでしょうか?
まあ奈落が無かったら無かったで辛い戦いになるので助かるといえば助かるのですが。


■水獄
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拉致任務ではありますが、松之信はゴール地点隣に寝ているので、担ぎ上げただけでクリアとなります。
拉致というよりは救出というイメージ?

スタート地点、一見すると閉じ込められてるように思いますが、よく探すと2階との間に小さな隙間があります。いい演出ですね。
しかし、その隙間、男キャラでは通れない気がするのですが……。
私がやり方を間違ってるのでしょうか?

柵を使った演出が上手く、全体として綺麗にまとまっていて好きな任務です。


■始末屋御法度
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タイトルの意味は「始末屋の業界の御法度」という意味かと思いましたが、本当は「始末屋キャラでプレイしちゃダメよ」という意味でした。
理由は変化の術を使わないとクリアできないから。よって侍も御法度です。

任務が始まると目の前に彩女がいますが、開始前から×連打しておくと二段ジャンプから忍殺できることがあります。難しいですけどね。
この彩女も体力は100%でよかったと思います。

スタート地点から目の前の道を進んでいくとすぐに力丸を発見します。
そう、この任務の目的は『隠密(力)』
力丸のむこうに任務の到達目標があるのですが、
力丸は常に主人公のほうを向いているので、どうあがいても突破することはできません。
それで、すごすご来た道を帰ると、今度はスタート地点の頭上に穴があるのが見つかります。
その穴から地上に出て、変化の術を見つけて帰ってくればゴールできるというわけです。

人間の心理を利用して、一回は変化の術を持ってないうちに力丸に会いに行ってしまうよう誘導するような地形になっているのが「ゲームってものをわかってるな~」と思いました。

ただ、処理落ちがひどかったですね。
大量の偽床と照明が密集しているところでは、操作に支障をきたすほどの処理落ちが発生しました。
こうした問題はテストプレイをすることで回避できたはずです。
任務は公開するまでに何度か自分で遊んでみるようにしましょう。


■すべての任務をとおして

全任務に刻限がついていましたが、あまり意味がないように感じました。
まあ刻限が意味を持つ任務を作るのも難しいんですけどね……。

作者の欄が空白になっていましたが、せっかくだから署名をしておいてはいかがでしょうか。
 
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